おうみリハビリだより

近江温泉病院 総合リハヒリテーションセンターの回復期リハ病棟・介護医療院・医療療養病棟・認知症治療病棟・ 近江デイリハセンターの理学療法・作業療法・言語聴覚療法の紹介

「入院そして退院までの道…五ヶ月間」 当院退院患者さんからのメッセージです。

それは、突然やってきました。何時と同じ朝目を覚ましご飯を食べ、その日は、朝より機嫌が悪く子供と喧嘩。そのまま会社に出かけ、いつものように10時より2t車に荷物積み込み得意先に出発。運転中左手の感覚がおかしくハンドルよりはずれました。得意先で荷物を降ろし、会社に帰る途中、左手の感覚が気になり、車を止め外に出たところ立てず田圃に倒れました。携帯電話で会社に連絡し、救急車を呼んでもらい病院に搬送されました。11月7日に緊急手術。気がつけば病院のベッドの上…何がどうなっているか分らないまま、診査をうけ、左半身が動かない事にビックリ。もう歩けないと思い頭の中が真っ白になり子どもの時の記憶が蘇り、ぞっとしました。僕の祖父が同じ病気で何年も寝たきりでいた事を思い出し、大変な事になる、家族に迷惑が掛かる、出来るだけ迷惑かけないようにすると心に決めました。この日より市民病院でのリハビリが始まりました。毎日毎日動かない手足のリハビリ。自分の思う様に動かない…もう一生このままだと何度も何度も嫌になり、家族に愚痴言う日々でした。それでも必ず歩ける、治ると励ましてくれました。11月11日に近江温泉病院に転院することが決まり、諦めずに家族の為、自分の為に愚痴を言わないと心に決めました。近江温泉病院でのリハビリに来てみると、たくさんの自分と同じ病気の人に出会い、励まされ、諦めなければ必ず治ると思いがより強くなりました。しかし毎日毎日同じことの繰り返し。家族の顔を思い出し、先生の言葉を信じ、辞めたい気持ちを押し殺して頑張りました。
1週間2週間と過ぎていくと自分の足で立てるようになり、装具を付ければ歩くことができるようになりました。一ヶ月が過ぎ、歩く事ができればより一層家に帰る思いが強くなりました。「クリスマスを家で過ごす」その夢も12月24日に実現。家族でクリスマスを過ごすことができました。この病気は諦めない事、周りの人々の励ましが一番の薬だと思います。外出がうまくいくと、今度は「お正月家で過ごす」を目標にリハビリに励みました。すると一日の時間が早く、すぐに年末になり、念願のお正月家に帰ることができました。家族とお正月過ごすことなど11月では、家族も自分も考えられませんでした。先生の言う事を聞き、リハビリに取り組み、諦めずにリハビリを行い、結果を急がず自分を信じ、一歩一歩前に進んでいました。
昨日より今日少しでもいいから前に進む。しかし一人、又一人、仲間が退院していきます。焦ってもダメと分かっていても、取り残されていくようで、焦りました。リハビリが上手く出来ない自分に腹が立ち、かなり落ち込みました。リハビリにも慣れて油断している落とし穴。その気持ちを見抜かれ、リハビリの先生に「こけるで」と注意されました。言われた通りこけました…幸いたいしたことなく済みましたが、大変痛い思いをしました。「気持ちは分ります。焦れば良い結果は出ません。焦らず頑張りましょう。」と励まされ、家で待つ家族を思い、ゆっくりリハビリ行い、一日でも早い退院、社会復帰と目標に決め現在リハビリ中です。退院の日も決まりました。社会復帰に向けてのリハビリ開始です。

PS、もし同じ病気で落ち込んでいる人がいれば、必ず歩けます。自分を信じ、努力をすれば良い事が起こります。家族の笑顔が見られます。昨日より今日、少しでも前に進んで行けば、結果は後からついてきます。あと、家族も諦めない事…リハビリの先生を信じる事…励ましてくれた仲間に感謝。家族に感謝。リハビリ指導してくれた一人一人に感謝。

市民病院で最初家族が言われた(後で聞いたこと)。「このまま一生車椅子での生活。歩けないかも」と言われたそうです。妻が涙ながらに言ってくれました。それからすると、今、装具を付けて杖を付き歩けるようになり、トイレも一人で行けるまでになりました。華族からすると、奇跡的なことです。私の事を思い、優しく厳しい指導を諦めずしてくれた先生方のおかげです。今となれば厳しい愛のムチがくせになりそうです(笑…)ありがとう感謝感謝(涙::)
退院後家での生活、そして職場復帰、まだまだ厳しい長い道のり。負けずに頑張ります。多くの人に支えられている事に感謝しながら今日より明日、一歩一歩前に進んでいきます。

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当院回復期は、卒業しましたが・・・まだまだ・・前を向いて頑張っておられます・・今も時々来てくれます・・いつでも、元気な姿をみせに来て下さい。