おうみリハビリだより

近江温泉病院 総合リハヒリテーションセンターの回復期リハ病棟・介護医療院・医療療養病棟・認知症治療病棟・ 近江デイリハセンターの理学療法・作業療法・言語聴覚療法の紹介

患者さんから・・・秋の贈り物・・・

 9月に入ったある日のこと・・・・・・
受付から総合リハビリテーションセンター・スタッフルームに「面会の方がお見えです」と電話・・・?。名前を聞くと、当院の回復期リハを退院され訪問リハビリを2年近く実施し・・先月訪問リハビリを終了された○○さん・・・。急いで受付に向かうと、息子さん夫婦とともに待っておられました。「あ〜○○さん!」手を取り合い大声をあげていました。そして、 私に、紙袋を渡して下さり、中を見ると・・・・・・・・。





この方は、言語障害により、言葉の出しにくさがあり外へ出かけることや、他者とかかわることに抵抗を感じておられました。しかし、この2年の間にヘルパーの介入、宅老所の利用を通し、少しずつ生活の幅が広がってきました。その中で、病前からの趣味であった、絵を描くことへ再び目を向けて下さいました。訪問中には、スケッチブックや絵の具セット、今まで使っていたものや以前描いていた絵を見せて下さり、私はまた再び絵を描く機会があったらな〜と心の中で思っていました。

「あまーい あまーい ぶとう」一粒一粒甘い汁がたっぷりつまったおいしそうなぶどう。○○さんが一生懸命描いて下さっている姿が目にうかびます。そして、この一文字一文字もしっかり書いて下さり、大変嬉しい気持ちになりました。

日々バタバタしてしまっている私ですが、気持ちがホッと和んだ瞬間でした・・・。こんな瞬間があるからこそ、今を過ごせている気がします。本当にありがとうございました。また、どこかでお会いした時には、ゆっくりお話ししたいですね〜

まだまだ暑さ厳しい日が続きますが、一足早く、秋を感じた瞬間でした。○○さんとお話ししたこの繋がりを大切に。明日はどんな瞬間に出会えるかな〜
言語聴覚士 久貝 千里)