おうみリハビリだより

近江温泉病院 総合リハヒリテーションセンターの回復期リハ病棟・介護医療院・医療療養病棟・認知症治療病棟・ 近江デイリハセンターの理学療法・作業療法・言語聴覚療法の紹介

思いを伝える・・・を支援・・・・

みなさんは、お祝いや感謝の気持ちをどうやって伝えますか? 回復期病棟に入院されていた患者さんで、右片麻痺という、右手が使いにくくなる障害と、言葉を話しにくくなる失語症という障害を持った女性の方がいらっしゃいます。言葉を話す事が難しいため、「ありがとう」「おめでとう」と言葉で伝える事が難しい状態でした。本人も気持ちが伝えられない、家族も気持ちを汲み取る事ができなく、今までと違う、もやもやした思いがあったのではないでしょうか。しかし言葉で伝える事はできなくても私たちは別の方法で伝える事はできます

生まれたばかりのお孫さんに、1日2時間〜3時間、2週間程かけて、左手を使って編み続け、マフラーを作りました。お渡しする時には、お祝い>の言葉を添えてラッピングをして頂きました 仲良くなった回復期病棟の患者さんが退院する時に、メッセージに言葉を書いて、お世話になった気持ちを伝えました。いつも、支えてくれた旦那さんや、息子さん娘さんにはクッキーを焼いて、これも、ラッピングをして頂き、メッセ-ジを付けてお渡ししました。
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すらすら話す事はできなくても、片方の手を使って色々な物を作り、一所懸命伝えようとした「ありがとう」「おめでとう」はとても印象に残るのではないかと思います。どんな障害を持っても、私たちが相手に対して当たり前に思う気持ちを伝えられるように、様々な方法を模索して、これからも患者さんと接していきたいと思います。このように自身の機能・能力を活かし、自身の障害と向き合うことを支え「受傷前の日常」への復帰を支援していくことも私たちの役割です。