おうみリハビリだより

近江温泉病院 総合リハヒリテーションセンターの回復期リハ病棟・介護医療院・医療療養病棟・認知症治療病棟・ 近江デイリハセンターの理学療法・作業療法・言語聴覚療法の紹介

第46回日本理学療法学術大会 in宮崎 に参加してきました

平成23年5月27日から29日までの3日間、宮崎県のシーガイヤコンベンションセンターにて第46回日本理学療法学術大会が開催されました

今年の大会テーマは「リハビリテーションの未来図」ということで、急性期から回復期、その後生活期へと移行する中で常に先のことを考え、今すべきことは何かを再考する内容の講演が多い印象でした。

今すべきことを考えるにあたって重要な情報のひとつに先のことを知るということだと思います。講演でも報告されていましたが、例えば回復期では退院後の生活を予測してリハビリテーションを実施すると思います。予測するのは非常に重要ですがあくまでも予測です。実際退院された後の生活をみてみる(退院後訪問)と予測とは異なった部分が見えることを経験します。この経験で得た視点が入院中のリハビリテーション内容の視点を広げリハビリテーション自体の質を上げ少しでも患者さんに還元されていくのではないかと考えます。

同様の内容で当院のイブニングスタディーでもテーマとなっていましたが退院後のフォローをどのようにするか。地域に一人の人間としてどのように生活するか。リ・ハビリテーションを再考させられます。当たり前の事ですが非常に難しい。回復期にとってゴールが退院時のADL能力だけでは不十分であると改めて感じました。

一方生活期の講演では誰しもが回復期を経るわけでなく人をみる重要性を主張されていました。

先の事を考え今すべきことは何か、今していることは適切といえるか。人を相手にしているためなかなか答えは難しいと思います。しかし、患者さんの人生に少しでも関わらせていただいた以上、常に自分のしていることの意味に疑問を持ちながら理学療法士として責任ある関わり方をしたいと改めて思いました。

さて、今年は近江温泉病院からはポスター発表1演題「脳卒中片麻痺者の寝返り動作における重心移動と体幹運動分析 〜寝返り側の床面における摩擦力に着目して〜」を発表させていただきました。内容は寝返り動作において寝返り側の体幹と床の摩擦力を高めるような動作パターンが重要ではないかという報告です。会場からは方法論や臨床応用、力学的な質問を受け、様々な視点で意見交換することができ大変勉強になりました。
私の次の課題は今回の結果をもとに症例数を増やし、統計学的処理をしてより客観性を高め、臨床応用していけるよう介入研究を目指していきたいと強く思いました。

発表が終わった日の夜には鈴鹿医療科学大学大学院の先生方、院生の先生方と一緒にお食事をさせていただきました。自分の勉強不足を痛感し自分の甘さを知る良い機会になりました。私も負けずに頑張ろうと思いました!!


来年は平成24年5月25日から27日で兵庫県ポートピアホテル・神戸国際展示場にて開催予定!締め切りは今年の11月!患者さんのため!自分のため!理学療法の未来のために! がんばるでーー!!
理学療法士 前川 遼太)