おうみリハビリだより

近江温泉病院 総合リハヒリテーションセンターの回復期リハ病棟・介護医療院・医療療養病棟・認知症治療病棟・ 近江デイリハセンターの理学療法・作業療法・言語聴覚療法の紹介

リハビリとして麻雀を楽しんでいます

ある日の作業療法室では、患者さんが集まり麻雀を楽しまれています。

「えっ・・・麻雀が、リハビリ・・?」 って思われる方もおられるかと思いますが・・そうなんです・・リハビリ・・作業療法の中で、同じ入院いる仲間のちからを借りて、あるメンバーのリハビリに取り組んでいます。 

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ちなみに麻雀台は患者さんの手作り!・・・・制作過程を、計画的に考え遂行する作業技能の訓練プログラムとして構成し作成してもらいました。

 

参加している皆さん・・・昔、麻雀にハマっておられたとのことで腕前は超一流です。

 「久しぶりにやったけど、頭使うなー!」

 「すごいリハビリになるわ!」麻痺のある手を用いたり、麻痺のない左手を起用に用いたり、普段は、ぼんやりとしていた頭脳を、働かせ、考え、集中し、長時間取り組む、楽しむ。

 

体を動かすリハビリに意欲を失ないベッドの日々で、狭い世界にこもり、過ごしていた方も、この時間をきっかけに、以前の自分の姿を取り戻し、目を輝かせています。この機会をきっかけに、周囲の方との会話も増え、意欲のなかった体を動かすリハビリにも、参加できるようになりました。..馴染みのある麻雀を通じて、少しずつ自分らしい生活のリズムが戻ってきた!ということでしょうか。

 

麻雀中の会話ってどうしてあんなに盛り上がるんでしょうね?皆さんの顔から自然と笑顔がこぼれ、作業療法室は笑い声で包まれました。そんな中、何局かすると、皆さんの表情から笑顔が消え、困惑の表情に・・・。

 

「リーチ!!」

 

「こりゃ(この捨て牌じゃ)、わかんなー」

「安牌ないわー」

「○○さん(勝負をしに)いったら、僕もいきますわ!」

 

と緊張する場面でも会話は絶えません。

皆で楽しくお話したり、他家に振り込まないように一生懸命考えたりする中で、気持ちが緩んだり、緊張したりするからこそ麻雀は楽しいんだと思いました。

 

 

新型肺炎が流行していることで当院も外出の自粛や感染対策など厳重に取り組んでおります。自粛のムードでストレスが溜まりがちですが、そんな中でも楽しめる作業を通じて、失いがちな自分らしさを少しでも取り戻していく過程を、患者さんと共に...........と、思う時間でした。

 

作業療法士 福本